借地の問題は誰に相談すべきか?弁護士と他の士業の違い

借地や底地に関して問題が発生したときに誰に相談すればよいのかは意外と迷われるポイントだと思います。

お世話になっている不動産会社相談すればよいのでしょうか?それとも、司法書士?弁護士に相談するのは裁判になる場合だけ?そんな素朴な疑問にお答えします。

不動産会社に借地について相談できる?

地主さんのように、日頃から不動産会社とのお付き合いのある方は借地や底地に関して気になることがあれば、まず不動産会社に相談するケースがあります。土地のことも詳しい相手ですので、ちょっと聞けばわかる相談なら不動産会社に相談することもアリでしょう。

ただし、不動産会社では「トラブルになった案件」の相談を受けられないという弱点があります。なぜなら、弁護士法上は紛争となる可能性のある法律相談を受けられるのは弁護士(と一部の司法書士)だけと定められているためです。(…ちなみに、弁護士会は紛争性がなくても法律相談は弁護士以外は一切受けられないと解釈しているようです)

このため、地代不払いや借地の明け渡しなどに関する相談がある場合には、弁護士(と一部の司法書士)に依頼する必要があります。

土地の専門家・司法書士に相談?

司法書士は、土地の専門家というイメージが強いため、借地に関して司法書士に相談するという選択肢はないではありません。

ただ、司法書士は基本的には登記の専門家であるため、例えば借地の契約更新や借地の明け渡しなどの登記に直接関係しない法律問題はそれほど詳しくない可能性があります。(不動産会社との付き合いが深い司法書士は自分で勉強していることもあるためケースバイケースです)

また、滞納された地代の請求など、金銭請求をしたい場合には、これも弁護士法との関係で司法書士は請求額140万円までしか取り扱うことができません。それも、ただの司法書士ではなく認定を受けた司法書士のみです。

というわけで、司法書士さんは扱える範囲に制限があることと、借地権に詳しいかどうかは人によるというのが弱点かもしれません。

ただ、身近に信頼できる司法書士がいるのであれば、一度聞いてみるのはアリかもしれません。特に、登記がからむ問題であれば司法書士さんに相談すべきです。

弁護士に借地権を相談できる?

結論から言うと、弁護士に借地権について相談することはもちろん可能です。弁護士はよく知られているように法律全般の専門家です。このため、法律上も扱うことのできる法律に制限はありません。

弁護士が扱えないごくわずかな例外の一つは、税務相談です。ただこれも、弁護士資格を持っていれば一定の手続きを踏むことで対応が可能となります。(ちなみに当事務所ではその手続を行っていないので、現状では税務相談には対応していません、、)

ということですので、誰に相談すればよいのか迷ったらとりあえず弁護士に相談すれば対応してもらえる可能性が高いということはできるでしょう。

にもかかわらず、弁護士に相談しにくいという心理的ハードルがあるとすれば、以下の2点が大きいのではないでしょうか。

  • お金がかかりそう、法外な請求をされそう(!)
  • トラブルになって相手との今後の関係が悪くなりそう

弁護士に依頼するとお金がかかりそう

弁護士への依頼にはお金がかかりそう、という気持ちは非常によく理解できます。ただ、弁護士費用がなぜ高いのかというと訴訟手続やそれ以外に間違いのない手続きを踏むための調査や調整に非常に手間ヒマがかかるというのが大きな理由です。

特に、訴訟を利用する場合には民事訴訟法という法律などで非常に細かな手続きが決められています。例えば、裁判所から裁判所に出向く日程(期日)の連絡を受けたら、「期日請書」という弁護士の印鑑入りの書類を作成して提出しなければならないのです。

このように、普通だったらメールのやり取り1本で済むようなことにも書類の作成を求められるのが裁判所の手続きです。これに加え、訴訟ではお互いに自分の主張を書面にまとめますが、これは単に言いたいことをいえばいいというわけではないのです。その問題にからむ法律の要件を満たすように作成することが最低限必要です。

また、条文にすべてのルールが記載されているわけではなく、過去の判例がルールを形成していることも珍しくありません。このような、条文を見ているだけではわからない判例もすべて事案ごとに調査して適切に主張に盛り込むことが勝敗を決する上でも重要です。

なお、判例などの調査は交渉案件の依頼でも行います。なぜなら、交渉が決裂すれば訴訟になる可能性があるためです。

ただ、このように時間を掛けることは結果的にご相談者にとって納得の行く解決に直結しますので、手を抜くわけには行きません。このため、弁護士費用は無資格者や他の士業と比較して若干高いといえるでしょう。

また、ボッタクられそうというのは、着手金や成功報酬が高額になることがあるせいでしょうか。

たしかに、多くの弁護士は弁護士会の旧報酬規程に基づいて報酬を計算するところ、報酬規程では依頼者が得た「経済的利益」の何%というかたちで計算する内容になっています。これが法外な請求をされたと感じる一因かもしれません。

当事務所では、このような不安を払拭するために、よくあるご相談についてはこのサイト内に弁護士費用を明確に記載しています。また、基本的には「経済的利益の○%」とせず案件の内容にかかわらず一定金額となるようにしています。

ただ、成功報酬に関しては、一部「経済的利益の○%」という方式を取り入れていることがあります。これは、請求額が少ない案件の場合には、一定金額とするとかえって依頼者の負担が重くなることがあるためです。

弁護士費用について、不安がある場合には契約前にお気軽にお尋ねください。費用についてご相談者が不安や不満を感じないことはお互いの信頼関係にとって重要だと考えています。

弁護士に相談するとトラブルが大きくなりそう

借地権や底地について弁護士に相談をためらう理由として、「弁護士に相談するとトラブルが大きくなりそう」というものがあります。借地というのは、たいていの場合、親や祖父母の代からの関係性だったりします。

このため、地主にとっても借地人にとっても、あまり全面対決を望まず穏便に済ませたいという気持ちが、他のご相談と比べても大きいようです。

弁護士に交渉などを依頼すると、徹底的に相手をやり込めてしまうのではないかと不安を感じるのも無理はありません。仮に、それで法的には勝ったとしても、そのせいで地主や借地人との間の関係性が悪くなってしまえば、結局のところ座りの悪い気持ちを日々味わうことになってしまいます。

このため、当事務所では借地や底地に関するご相談は、基本的に円満解決を目指す方針で対応しています。通知文の書き方一つとっても、円満解決の方針か徹底的に闘う方針かで内容が異なります。

なお、借地に詳しい弁護士とそうでない弁護士の違いは、このような借地関係にまつわる当事者の気持ちを理解しているか否かにもあります。そしてこの違いは案外大きいといえるでしょう。

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